お寺 屋根裏養生

今回、お寺の屋根下地を施工するにあたって、天井裏へ埃や木くずが落ちる事が想定されるので、大工さんが、シートを敷いて、養生と呼んでいる作業をしました。

換気口には鳥獣の侵入を防ぐ金網が施工してあります

屋根を横から見るとこんな感じです。端部が白く保護してある横架材を「母屋・もや」と呼んでいます。屋根裏の空間を「小屋裏」と呼んでおり丸い穴で換気口を設けてあります。

こちらは、一般的な住宅での小屋裏の画像です。横方向の「母屋・もや」と縦方向の「垂木・たるき」で、屋根を支えています。

現代でも基本的な考え方は変わっていません

お寺の、小屋裏はこのようになっています。

シート横に見えている横架材を「梁・はり」と呼んでおり「梁」の上に「束・つか」を立て「母屋」と「垂木」を支えています。「束」を安定させるために、横方向に「貫・ぬき」斜め方向に「筋交い・すじかい」を補強して「横ブレ」に備えます。シートの下は、天井なので、梁など以外は足を着ける事はできません。

製材技術が未熟だった時代、大変な労力だったと思います。今回、大工さんが、入念なチェックをして、先人たちの遺志を継ぎます!

当日は大変な埃が舞い上がりそうです

今回の作業は、前述の通り、天井に落ちる、廃材対策です。当初は既存の下地に野地板を施工する計画だったのですが、今まで、多くのカバー工法を重ねてきたのか、想像以上に「垂木」までの距離が遠すぎて、適切な位置まで既存の下地を取り除く工程が追加になりました。

きっと、みんな一生忘れる事ができない作業になりそうです!(笑)