軒下の屋根

2024年2月9日

今日は、天気が良いので、朝から「瓦めくり」でした。瓦の下から、長い年月を耐えた下地がこんにちは!今回は、屋根の下地について触れてみたいと思います。

写真は、「上の屋根」の軒下部分の下地です。上の屋根には雨樋がついていなくて、雨が落ちる部位は、ずっと同じ位置。状態は、他の部位に比べて少し悪いです。

この案件の下地は、「小舞」と呼んでいる、12mm×60mm程度の板を、隙間を空けて取り付けて、その上に、木の皮を張り付けた、「のしぶき」と呼んでいる下地で、とてもスタンダードな下地です。自然な空気の出入りがあり、とても優れた下葺材なので、施工の際はできるだけ「のしぶき」を痛めないように作業します。

写真は、別の現場での施工例ですが、「のし葺き」の下はこんな感じです。

屋根上で同じ場所へ雨が落ち続けるという事は、下地にとって危険な事です。

雨樋があっても、破損や詰まりなどが原因で、雨水が樋から溢れ出している事例が良く見られます。軒から雨水を下方へ流す落とし口を「上合・じょうご」下方へ流す管を、「竪樋・たてとい」「這樋・はいとい」と呼んでいます。

上の屋根の雨水を適切に流すことはとても重要です

「じょうご」や「たてとい」「はいとい」部分は、枝葉などが詰まり易く、溢れ出して、下地にダメージを与えるといった事例が多く見られます。樋の設置と共に、点検や清掃は欠かせませんね!

下地が落ち込むと、瓦に適切な勾配が取れずに雨が侵入します。→弊社チラシ参照して下さい         下地の修復や屋内の工事が加わると、経済的負担が増すので、適切な管理はとても大事ですね。

瓦本体は、湯飲みやお皿と同じ陶磁器ですので、本体にダメージがほとんどなく、なかなか予想が付きにくいかもしれませんが、安心して暮らして頂けるためにもまずは定期的な点検をお勧めしたいと思います。