なまず
今日の話題は「なまず」です。魚ではありません。
写真は、僕達の現場風景。軒先の下地が2重張りになっていて、垂木の上に、斜めの部材が取り付けてあるのが分かりませんか?
これが僕たちの「なまず」です。意匠目的で、軒先や家の左右の端部を、この「なまず」で、意図的に、曲線を描くように屋根を作る事があります。もしかして、皆様の家も屋根をよく見てみると曲線を描いているかもしれませんよ!
下地との間に空間ができる構造ですね。「なまず」という一手間で、きれいな曲線が出来上がります。
「野地板」を取り付けた後では、注意して見ないと分からない部分です。
部材は「化粧」と呼んでいる、既に仕上がった状態での部材なので「取扱い注意」です。汚れた軍手で触るなどもってのほかですね!軒先の部材を上から順に「端小舞・はなこまい」「布裏・ぬのうら」と呼んでいます。角の部分の「目地(つなぎ目)」もきれいに仕上がっていますね!
話は変わりますが「木の板」には、樹木の外皮側(年輪の外側)を「木表・きおもて」中心側(年輪の内側)を「木裏・きうら」と呼んでいる面があります。
木材はどうしても反り返りが発生するので、施工の際には「反り返り」を、考慮しながら施工しないといけません。
写真の一番上の板で顕著ですが「木表側」に反っていますよね?これは部材が乾燥している証拠です。「板」は製材されたばかりの時は湿気を含んでまっすぐですが、施工後は乾燥して「木裏側」へ反っていくので、僕達が、野地板を施工する際には、境目で段差ができないように木裏を上にするんです。(かまぼこ型)
ちょっとしたこだわりが、後々大きな影響になる…かは、分かりませんが(笑)「同じやるなら丁寧に」ですよね!住宅には、色々な部材があり適切な取り扱い方があります。これからも、ちょっとした気遣いを大切に頑張っていきたいと思います。