火と土(ヒトツチ)

2024年11月20日

今日も元気に屋根の点検をしてきました。

お客様にお話した事の中に「瓦は焼き物なので ねじれ があります」と言う内容があります。

「ねじれ」を、私達は「行儀」と呼んでおり、現在は、ありがたい事に、技術の進歩で問題ない製品を供給して頂いています。

製造技術が未熟だった昔の職人さんは「行儀」とうまく付き合いながら瓦を葺いておられました。

「オチ「「ハネ」は、地域によっては呼び方が変わったり、位置が反対になったりします

瓦を横から見た写真です。

右側が「軒先側」左側が「棟側」です。

赤いラインで示した通り、瓦の勾配がそれぞれ異なりますが、これは「行儀」が理由です。

オレンジ色で示しましたが、軒先側は上の方が跳ね上がっていますね。これを「ハネ」と呼んでいます。

棟側は下の方が跳ね上がっています。こちらを「オチ」と呼んでいて、これらを組み合わせながら、できるだけ隙間ができないように葺くのが「技術」でした。

でも、どうしても隙間が発生してしまいますね…

現場では、ついつい「面倒くさい」「ムカつく」といった感情が走るのですが…

「不完全」な物に価値や魅力があるのも「焼き物の魅力」ですね。これぞ「侘び寂び」です。

取引先のメーカーさんの事務所に行くと面白いポスターが張ってありました。

「瓦」を違う視点から見れば「工芸品」としての一面もありますね!?

僕達が気付かなかった「新しい視点」からみた「古くて新しい瓦」について触れています。

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