今回は、先日のブログ「反論」で、紹介した、新しい「棟部」の工法である「防災のし瓦工法」を紹介したいと思います。
現在、弊社が施工している、棟部の仕様は大きく2種類に分かれています。
繰り返し紹介させて頂いていますが…
「のし瓦」と「棟土」を使用する「湿式工法」です。
「棟土」「のし瓦」を使用しない「乾式(強力棟)工法」です。(以下 強力棟工法と表記)
両方とも、性能に問題が無く日本の家屋には最適な屋根材なのですが、見た目が大きく違うため
・景観が異なる。
・同じ建物で、全体を施工しない場合は、2種類の仕様が発生する
といった問題が発生していました。
地震をきっかけに、被害の有無に関係なく屋根に関心を持たれるお客様が増えました。
前回のブログで「建物の耐震性に屋根に重量は関係ない」と言う内容の説明をさせて頂きましたが
それでも「丈夫で軽い屋根を!」との声は多く聞かれます。
そこで、古来から慣れ親しんだ景色を守りながら、丈夫で軽く作業性に優れた「防災のし冠工法」という新商品が発表されたとの事で、早速「棟部メンテンス工事」を「防災のし工法」で、受注を頂き施工しました。
「金具」及び「芯木」を取り付け「シール」で、防水を確保する所までは「強力棟工法」と同じです。
初めに1段目を並べます。
1段目の事を「3段のし」と呼んでいます。
「3段のし」を「瓦ビス」で緊結します。
「鬼瓦」とその下の「巴瓦」は、再使用も可能ですが、風合いをそろえるために新調させて頂きました。
「2段素丸」と呼んでいる「2段目」を並べます。
「3段のし」に開口があります。
開口部を貫くようにして「2段素丸」をビスで緊結します。
今回は、重ねて施工しましたが「2段素丸」を「6寸丸」に変更して「高さを低く」する事も可能です。
「棟の周囲の瓦」を補強する作業は、仕様を問わず共通です。
今回「湿式の風景」と「乾式の軽さ」を併せ持つ新しい工法を紹介させて頂きました。
選択肢が増える事はとても良い事ですね!
「屋根材」も、様々な選択肢がありますが、これからもお客様に「瓦」を選んで頂けるよう、業界全体で頑張っていきたいと思います!