取り合い その2

2024年2月12日

先日、市街地にある案件で、屋根の点検をしてきました。その案件での体験を基に、市街地で良く見られる問題点についてお話したいと思います。

弊社では、異なる部位との接続面を「取り合い」と呼んでおり、赤くマークした部位が「隣家との取り合い」になります。

「棟部」から「軒先」にかけて「冠瓦」が施工してあり、このような仕様を「下がり○○」と呼んでいます。○○には「冠瓦」の仕様名を入れており、今回は「平冠」と弊社では呼んでいます。

「大棟」と「下がり平冠」との「取り合い」です。残念ながら、雨水が「冠瓦」の内部に入る形になっています。

「下がり冠」は、瓦の幅寸法が足りない時などに、開口部分を塞ぐ目的で施工されますが、カバーが不十分だと、雨漏りの原因となります。

隣家との「取り合い」が「外壁」と一体になっている場合も多くあります。

右側の案件で、雨漏りがするとの事で、点検に伺いました。

「青」が水の流れで「赤色」は、雨水の侵入が疑われる部位です。

外壁に吹き付ける雨風の対応がメインになります。

「野地板」をはぐって内部から確認してみました。隙間が良く見えます。

暴風雨や吹雪の際には、隣家の天井に吹き込む事が容易に想像できますね!

「アオリ」の「勾配」もありません

このような「取り合い」を「雨押さえ」「アオリ」等と呼んでいますが、適切な施工と管理が必要です。

このように、お隣さんにも関係する部分ですので、しっかりと対応したいです!