粘着する「副資材」

2024年12月13日

瓦以外の、瓦葺き工事で使用する材料を「副資材」と呼んでいます。

新しい商品が次々と開発され、屋根の防水性能の向上に欠かせません。

普段は目立たない「裏方」の中で、今回は「シーラー」「シール」「ハイロール」「バックアップ材」と呼んでいる「粘着性があり張って使用する防水の為の副資材」を紹介したいと思います。

緩勾配では、軒先部分の下葺き材を2重に張っています

「F型」は、表面に隆起が少ないので、縦方向(勾配方向)だけでなく横方向にも雨が流れやすいです。

屋根勾配が緩い場合「緩勾配に対応した瓦を採用する」と共に、逆水対策として「シーラー」を使用しています。

「シーラー」とは、粘着性のあるスポンジ状の副資材で、瓦に挟み込むように施工します。

横方向への水の流れに対応するために、端部の瓦(袖瓦)にも挟み込んで使用します。

「シール」と呼んでいるシート状の副資材です。

屋根の左右の端部で「シーラー」と共に、横方向の雨水の侵入に対応しています。

「シール」は屋根の色々な所の「隙間」を塞ぐのに大活躍します。

前述の「シール」とは違う商品です

煙突の取り付け作業で、周囲の雨漏りを防止する目的での使用例です。

「裏方」ではなく「脇役」としても使用でき、廃版となって交換ができない瓦の修理にも採用しています。

この「シール」は「ハイロール」と呼んでいる「副資材」で「棟部」で使用した例です。

「棟部」は、今までは棟土等を使用していた部位ですが「ハイロール」を使用する事により、施工の簡略化、「棟土」の劣化による不具合を改善する事ができます。

ハイロールについての商品説明を、弊社HP 最下部の「馬場商店」さんの、バナーをタップして頂くと紹介しています。

「棟土」を使用する方法を「湿式」ハイロール等を使用する方法を「乾式」とも呼んでいます。

雨が屋根の側面の部材である「妻部」を伝う雨水の対応での使用例です。

写真の屋根の形状を「入母屋・いりもや」と呼んでいます。

矢印の部位でシールを使用しています。

この部位は前述の雨水が伝いやすい事と併せて、鳥獣の侵入口になりやすいので、奥までしっかりと塞ぎます。

施工中の写真です。

瓦を葺く前に「シール」を張ってしまいます。

「外壁」と「瓦葺き」部分の「接続面」でも使用する事があります。

この部位でも「棟土」が使用されていましたが「乾式」を採用する案件が増えてきました。

奥まった部分で、影にもなっているので、完工した後はほとんど分かりません。

至近距離ですが、分かりにくいです。

「谷部」と呼んでいる部位です。

①「三角形の瓦(うろこ瓦)の勾配を調整」

②「雨水や枝葉の吹込み・侵入の防止」

③「板金部材を保護する緩衝材」

として「バックアップ材」と呼んでいる部材を使用しています。

新築、リフォームを問わず、見えない部分で大活躍の副資材。適切に使用して、安心をお届けします。