お寺 東面 割り付け
梅雨時期の作業は天気予報とにらめっこ。昨日も夕方に大きな雨が降って心配になりました。
作業は「瓦桟」を取り付ける所まで完工しました。作業の内容は6月7日、13日と同じです。
屋根の下地は平坦ではないので「瓦桟」に「パッキン」をして水平にします。建築の世界では「水平」の事を「水・みず」と呼んでいます。その名の通り「水」を流して平行を求めたからと言われています。
「水糸」を使用して基準となる「軒先面からの垂直」を求めて、屋根の傾きなどを確認します。建築では垂直や直角を「カネ」と呼んでいます。
瓦の大きさと 屋根の傾きを考慮しながら目印を書きます。写真に「水糸」が見えるでしょうか?今回紹介できていませんが、今回の一番初めの作業は、5年程前に「破風板の図面」を書くためにまだ瓦が葺いてある状態で、屋根に登り「水糸」を張って屋根の湾曲の程度を実寸する作業から始まりました。
「墨付け」と呼んでいる瓦を合わせる線をつけます。下葺き材はとても熱く、火傷しそうなくらいです!
「みのこ」部分の下地です。新しい瓦に合わせて下地の形状を変更するために「布裏」を加工して取り付けました。既存部分との「目地」がぴったりで美しいですね!
軒先で最適な瓦の勾配を調整するために「まくら」と呼んでいる「瓦桟」を取り付けます。弊社では色々な勾配に対応するための部材を取り揃えています。
「まくら」は外部から見えるので化粧の為の「色付け」を兼ねて「防腐剤」を施工します。
「雨始末」もあり、時間的な無理は禁物です。明日から、雨予報なので、早めにシートをかけて撤収の準備に入ります。
次回は、朝から「ウインチを使用しての瓦上げ」「瓦の寸法を加工しながらの瓦葺き」です。天候を見ながら「葺ける範囲」と「雨始末」を考慮しながらの「梅雨時期あるある作業」です。(笑)