B 「屋根下地を新調して瓦の葺き替え工事」(53A)
納屋の「瓦の葺き替え工事」を施工させて頂きました。「葺き替え工事」とは「既存の瓦を新しい瓦に新調する」作業です。関連のある説明を「実績@」「実績C」「実績K」「実績N」でも紹介しています。尚、作業の様子は「2021年9月21日付ブログ・瓦屋さんの日常 下地新調」でも紹介させて頂いています。
瓦をはぐって、屋根下地を解体していきます。すごい埃で、みんな顔が真っ黒になります。埃の飛散に加えて、瓦を投棄する際の衝撃音もあるので、着工前の「近隣への説明や挨拶」も必要になります。今回はお客様の要望で「垂木・たるき」も新調する事になりました。
きれいに解体できました。「横架材」の内、軒先を「軒桁・のきけた」真ん中2列を「母屋・もや」棟部分を「棟木・むなぎ」と呼んでいます。
「垂木」を取り付けていきます。豪雪地帯という事で、寸法も通常より大きく、間隔も細かくしました。
「横架材」はまっすぐとは限らないので、部材を削ったり「パッキン」を挟んだりして「垂木」の高さを揃えます。今回使用した「パッキン」は「2021年9月18日付ブログ・瓦屋さんの日常 雨の日」で紹介した部材です。部材は、建築用の「タルキックス」という商品名の四角い孔のビスで緊結します。
「垂木」と「軒桁」の隙間は「面戸板・めといた」と呼んでいる部材で塞ぎ、雨風や鳥獣の侵入を防ぎます。今回は「横架材」が湾曲していたので、寸法が1枚づつ異なり、現場で手作りとなりました。「面戸板」の交換は「野地板」を取り付けた状態では難しいので、妥協はしません。
「瓦葺き」部分と「のし瓦」の間にできる「三日月状の隙間」を「面戸・めんど」と呼んでいて「漆喰・しっくい」で仕上げます。色は「白」と「黒」があり、お客様で選ぶ事ができます。今回は他の部位と色を統一して「黒」にしました。
「外壁」もきれいにできました。「外壁」と「瓦葺き」の接続面を「登り取り合い」と呼んでいます。
足場の有効活用の為に「雨樋」の交換もさせて頂きました。屋根と周囲の清掃、足場の解体を経て、完工となりました。