折り返し 尻かけ
屋根には「折り返し」「尻かけ」と呼んでいる部位があります。
「庇」を兼ねた部分で「棟部」が施工されている仕様を「折り返し」と呼んでいます。
「折り返し」仕様では、端部の瓦が大きく分けて2種類あり、この案件は「下がり破風(さがりはふ)」と呼んでいる瓦を使用しました。
「棟部」は「のし瓦」が交互に積み重ねてあり「下がり破風」を使用する場合は「のし瓦」が2段積みの場合が多いです。
「下がり破風」は「猫の顔」とも呼ばれ、無地から様々な文様が施された物まで、いくつか種類があります。
もう一つは「鬼瓦」を使用する仕様になります。
「瓦葺き」部分と「外壁」部分との接続面を「葺き止め(ふきどめ)」と呼んでいます。
メンテナンス工事において、黄色で示した「折り返し」とオレンジで示した「葺き止め」が一体の時は、同時に施工した方が効率的で、キレイな仕上がりになります。
弊社では、異なる部位との接続面を「取り合い」と呼んでいます。
「葺き止め」と「折り返し」部分との「取り合い」では「建築板金工事」が付帯する場合もあります。
棟部の瓦の板金部材に差し込まれている部分では、雨水が侵入しないようにコーキングを施工してあります。
目立たない部分ですが、丁寧な施工を心がけています。
「取り合い」の仕上げ方は、現場毎に異なり、職人さんの自由な発想が出やすい部分です!
「棟部」が無く、瓦葺きだけで仕上げる仕様を「尻かけ(しりかけ)」と呼んでいます。
「F型」あるいは「平板(へいばん)」と呼んでいる瓦での「尻かけ」です。
使用される瓦を「尻かけ瓦」コーナーの瓦を「しりかど」と呼んでいます。
「折り返し」「尻かけ」は、目立たない部分で、作業項目でも分かりにくいとのお声を頂き、紹介させて頂きました。
「庇」という事で、屋内側への雨漏りにはあまり影響がないですが、反面、気付きにくい部位でもあります。
丁寧な施工で、これからも安心をお届けします。