「直線」と「曲線」

先日より、屋根のメンテナンス作業を施工させて頂きました。

その中から、今回は「屋根における曲線」について紹介したいと思います。

写真は「みのこ」と呼んでいる仕様です。

屋根の左右の端部に、勾配を設けてあります。

伝統的な日本の建物の装飾の例です。古来、日本では「曲線」と「直線」を組み合わせてきました。

このような仕様に、あこがれたのかもしれませんが…

一般住宅でも取り入れたいと考えるのは自然な流れですね!

屋根の四方に見られる写真のような棟を「隅棟」と呼んでおり、ここでもシルエットは「曲線」ですね!

現在でも、曲線を表現する仕様は多くの建物で採用されています。

「大棟」でも採用しています。

「棟部」では、オレンジ色の「くさびのし」を使用する事により表現します。

「のし瓦」の段数は「鬼瓦」付近では「5段」ですが反対側では「3段」となっています。

このような仕様を「捨て」と呼んでいます。

「鬼瓦」付近で「のし瓦11段積み」中央部で「のし瓦9段積み」の案件でした

「大棟」と呼んでいる「棟」では、横から見ると、両端の鬼瓦付近で反り返っているように見えます。

「直線」に積むことを「棒積み」と呼んでいます。

「瓦」だけでなく「下地」でも工夫が必要ですね!

「曲線」には、技術が必要なのですが、価値観の変化から、次第に採用件数は減ってきているようです。

日本の伝統文化・技術を大切にしていきたいですね