僕とお客様との認識

2024年11月15日

お盆前から、とても暑い日が続き、命の危険も感じるくらいでした。

職人さんにも、こまめに休憩を取るようにはお願いしているのですが、みんな頑張り屋さんで、十分とはいい難い面もあるようです…

日陰でこの温度です。屋根の上は…

ヤバいと思ったら、すぐに休める雰囲気作りが大切ですね!

写真は弊社の倉庫で板金屋根の下です。瓦屋根だったらもう少し涼しかったかも…

暑さ対策が必要な競走馬の厩舎で「涼しい瓦屋根」が採用されているとのニュースがありました!

現場までの往復を考えると1時間程度の作業です

先日「軒先瓦」が、落ちていると連絡を頂き、現場へ行ってみると、1枚欠落していました。

本来は、この1枚の交換(現場到着後約10分)で終わりますが…

方角は「東面」です。

強風で、煽られたのか「まんじゅう」と呼んでいる丸い飾りが10枚程度欠けている部位がありました。

軒先瓦の交換であれば、現場までの往復を含め3時間くらいの作業です

雨樋には瓦のかけらが落ちています。

雨漏りに関しては全く問題ありません。

つまり、美観を考慮しないのであれば「交換しなくても良い」という事になります。

ここで、お客さんとの「すり合わせ」が必要になります。

「すり合わせ」とは「僕たちが施工すればよいと思う事」と「お客様が施工してほしい」を合致させる事です。僕たちの仕事は、お客様の要望を丁寧に聞く事から始まります。

「強い風向き」等、特有の条件を知っておられる「お客様」の意見が大切です

瓦が、欠落したのはおそらく、突風にあおられた為と思われます。

そこで、相談の結果、追加工事として、同じような損壊が起こらないように「端部の瓦の瓦ビス止め作業」を施工する事になりました。

着工してからの問題や追加工事に対応するために、現場に一時的な作業員の増員をしたり、必要になる資材を届けたりする事を「現場支援」と呼んでいます。案件により、予め「現場支援」を想定する事も必要ですね。

「焦り」や「疲労」は、パフォーマンスを低下させる原因です。良い仕事には「余裕」が必要です

お客様が要望した作業の施工時間は予想で6~7時間位となりそうです。

そうなれば、1日を作業時間とさせて頂き、職人さんの裁量で、できる限りの対応をさせて頂く内容になります。

前述の「交換しなくても良い瓦」も交換ですね!

僕は「言われた通りの仕事」より「任せられて自分で考えた仕事」の方が良い仕上がりになると考えています。

その為にも、お客様からの「信頼」「信用」が大切ですね!

仕事の内容を決めるのは「お客様」です。どのように施工するかはぜひ「プロ」にお任せ下さい!

当然ながら、出張には経費が掛かり、少ない回数で多くの作業をこなす方が経済的です。

私達は「お客様の要望と予算」が決定すれば、最適な時間配分と手順を算出し、与えられた予算内で作業を進めていきます。

職人さんは、機械でも超人でもないので、暑い時期は、規定の休憩時間にこだわらずに休むようにお願いしています。

瓦の表面が濡れていると滑りやすくなります

反対に、寒い時期になると、瓦の表面に「結露」が起こります。

特に「雪止め瓦」が、施工されていない時などは、大変危険です。

乾くまで待機してもらうなど、暑い時期と同様に安全面に十分配慮して作業を進める様にお願いしています。

お客様の中には、もしかして「休みすぎている?」「休憩時間の分の人件費も請求される?」と言った感覚を持たれるかもしれません。

瓦のねじれが大きく、隙間が大きい瓦も交換しておくといった作業もできますね

「疲労困憊」「時間や予算に余裕がない」「安全面に懸念がある」状態では良い仕上がりは期待できません。

職人さんには、体力やメンタルに余裕を持った状態で作業に取り組んでもらいたいと考えています。

私たちは作業を「時間ではなく工程全体を考慮しながらの区切り」を重視して作業をしているので、お客様目線では思いがけない時間や長めの休憩、早めの食事や終業といった事があるかもしれません。

暑すぎる予報の場合「休業」させて頂く事があります

会社の宝である職人さんは「確実」「素早く」「美しく」仕上げる技術を経験と努力で身に着けられました。

作業に込められた重みを僕はとても尊敬し、大切にしていきたいと考えています。

その為にも、作業床などのハード面だけでなく、今回紹介したソフト面でも妥協しない会社でありたいと思っています。

一般の人から見たら少し違和感を感じるかもしれませんが、しっかり時間をマネージメントして作業を進めていきますので、ご理解をお願いいたします。