連日お伝えしている「お寺」の作業も「西面」が完工し6月24日より「東面」の施工が本格化しました。
施工の方法は「西面」と変わりません。「梅雨入り」したので、蒸し暑く感じます。
今回の瓦めくりは「工程の都合」で土曜日の作業となりました。土曜日は、処分場が休みなので、ピストン輸送ができません。ダンプの荷台に瓦を積みきれるよう必死に瓦を砕いて頑張ります。もう、瓦本体も熱い季節になってきて、荷台は蒸し風呂のようです!
下地をはぐった後「野たるき」を施工します。「西面」で経験済なので、少し慣れた感じがします。
ここで問題発見!屋根の中央部の「はね木」が腐食しています!天井に該当する板も併せて、全体の交換を必要とし、手間がかかるので工程に影響が出そうです!
軒先では「端小舞」を兼ねていた「スズメ返し」と呼んでいる鳥獣の侵入を防ぐ工夫がしてありました。瓦の形状に合わせて木材を加工したんですね!木材を曲線に加工するのは難しいので、大変な作業だったと思います。「スズメ返し」については2021年7月22日付ブログ「軒先からのスズメと軒先面戸(のきさきめんど)」で触れています。
レッカーの有効活用で、材料を「ステージ」に荷揚げしておきます。広めに作っておいたので広々と使用できます!
ちゃっかり、僕たちの材料も荷揚げしておきます。大工さんの邪魔にならないよう、端に置きます(笑)
この部位は2023年6月6日付ブログ「箕甲(みのこ)・下がり丸」で紹介した「箕甲」部分です。寺社仏閣では、下地の曲線や勾配が一般住宅に比べ、急で複雑になっています。施工する瓦と下地をすり合わせながら施工する必要があり、職人を悩ませています。いつも「瓦は粘土でできており、ねじれがあります」と紹介していますが「箕甲」部分では「瓦の適切なねじれの度合いと向き」を必要とし、瓦の製造も至難の業です!
雨始末の為に、急いで野地板を張っていきます。今は、一年で一番日が長い時期です。助かりますね!
「東側」は建物の正面に当たり「西側」に比べ形状が複雑で、今まで以上に関係者との打ち合わせ、工夫が必要になってきます。「はね木」の交換に見られる様々な問題にも対応しながら、これからも協力して作業を進めていきます!