お寺 額縁
ついに、着工の日がやって来ました。最初の工程は、屋根の端部の「額縁」と呼んでいる部位の瓦をはぐって「破風板」の「型」を取る為に、下地等を取り外す作業です。
屋根上での、上り下りの為に、急勾配の部位には「ぬきはしご」と呼んでいる階段状の梯子を設置します。
棟の近くに行けば急勾配。下地も、もろくて、周りに足場が組んであるとはいえ、とっても怖いです。
各エリアに分かれて瓦を取り外し、レッカーで下ろしていきます。奥に「ぬきはしご」が見えます。
鬼瓦を慎重に取り外します。どこかに飾るかもしれませんので、敷地に仮置きしておきます。
初日は、瓦をはぐった部位に養生して完了です。
作業2日目から、大工さんが下地をはぐっていきます。瓦をはぐる時以上に危険ですね!
下地をはぐると一般住宅では見られない構造材が出てきます。写真は、破風部分の軒先で見られる「桔木・はねぎ」と呼んでいる部位です。宮大工さんの技と仕事ぶりが想像できますね!
この様な飾りを「懸魚・けぎょ」と呼んでおり、特にこの部位で使用される「懸魚」を「桁隠し・けたかくし」と呼ぶそうです。(調べました)この部位は建築ではなく芸術ですね!僕たちの住んでいる地域に「井波」という、彫刻で有名な地域があるのですが、そちらの作品でしょうか?
写真のような部材を「破風」と呼んでいます。屋根の形状に合わせて、湾曲しており、かなり前から準備をしてきました。材料は確保してありますが、実際に「型」を取り、同じ形状に加工しなくてはなりません。
「破風板」は「板めかす」という金具を用いて留めつけてあります。(だけではありません)こちらは「鍛冶屋」さんの担当ですね!いろいろな職種の方々の協力があってこその現場です!
「破風板」に実際に、合板を当てて「型」を取っていきます。
「型」を取り終えたら、既存の「破風板」を取り外し、新しい「破風板」ができるまで、しばらく現場での作業は休止となります。現場には、職人さんの姿は見えませんが、工場で頑張っています!