グランプリ
2022年3月19日と20日に掛けて、富山県で、全日本瓦工事業連盟(全瓦連)技能グランプリ「北陸富山」2022が開催されました。
僕も、受付スタッフとして、参加させて頂き、コロナ禍で、入場制限がある中、スタッフの役得?のおかげで、一流の職人の技を初めから最後まで間近で見る事ができました。
全国から、選りすぐりの職人が終結、課題に沿った屋根を、制限時間内に完成させ、出来栄えを競います。
瓦の加工には、グラインダー等は使えず、鏨(たがね)等を使って、合端(あいば)していきます。合端については、前々回のブログ「合端」を参照して下さいね。
競技の一番の見どころは、一文字軒先瓦の合端作業です。機械を使っても難しい作業を、手作業で仕上げます。又、今回の課題では、軒先は奴葺き(やっこぶき)という、板金屋根の上に瓦を葺くといった課題でしたので、板金部分と瓦の隙間をどれくらいとるか、それに関連して瓦のラインがどれだけ美しく仕上げれるかという部分が見どころになります。
写真は、福井県の選手の棟部分です。棟部を反らせて趣を加えています。曲線については、前回のブログ「なまず」でも、少し触れていますが、時間に制約がある中、素晴らしい仕上がりです。
周りでは、各企業さんのブースが並んで、観覧者の目を引いていました。僕が、気になったのは、石川県の「小松製瓦」さんの、飾りを焼き込んだ瓦です。さすが、百万石の地域らしく、華やかな瓦ですよね。九谷焼の産地という事で、その技法を駆使した美しい瓦です。料亭などにピッタリな感じがします。
こちらも「小松製瓦」さんで作った瓦鉢。植物は、生け花の先生が作庭されたそうで、とてもオシャレです。
こうして、2日間にわたる競技が終了しました。僕が受付した限りでは、南は、沖縄から北は、福島や新潟まで多くの皆様を迎え、大盛況のうちに大会を終える事ができました。この日の為に練習に励んでこられた選手の皆さんを初め、運営に携わった皆さんに感謝です。
併せて、僕自身は、コロナ禍での受付のノウハウも吸収できたかな?(観戦には事前申請やワクチン接種証明等が必要) あまり、得意分野ではありませんが、またこういう機会があれば、しっかり運営できるように頑張りたいです。
皆様には、こういう世界もあるという事を知って頂けると嬉しいです。