今年は突然の大雪で、みんなびっくり。僕たちも、雪下ろしの依頼がたくさんあって、作業させて頂きました。訪問が遅れたお客様には、大変申し訳ありませんでした。
少し落ち着いてきたと思ったら、「軒先が折れてしまった」という相談がチラホラ・・・そこで、今回は、屋根雪についてお話したいと思います。
軒先が折れる事例の傾向として、雪止め瓦を施工していない案件が増えています。
理由として、北陸地方の湿った雪質に加え、一度に多くの雪が積もる「ドカ雪」が増え、今まで、日中など温かくなった時に落ちていた屋根雪が、落ちずに残ってしまうといった理由があります。
屋根雪は1m四方(1㎥)で、新雪時では約50㎏だった雪が、湿った状態では10倍の約500㎏まで重くなります。屋根雪が融けて、見た目は少なくなったように見えても、危険性は、むしろ増加しています。
「屋根雪が融けた」という理由で、雪下ろし作業をキャンセルされるお客様がおられますが、安心するのは間違いです。
写真は、雪止め瓦を入れていない屋根です。軒先で、屋根雪が巻くような状態になり軒先に大きな負荷がかかります。瓦が新しく、表面に艶がある時は良く落ちますが、古くなると、落ちにくくなっていきます。
経年劣化により、瓦を緊結する「桟木」が、折れてしまう事もあるので、屋根雪が積もり過ぎないようにする事が大切です。「雪が融けにくい形状や方角」「下屋根で上に屋根がある」ような条件の場合は要注意です。
写真は、雪止め瓦を施工した案件です。「雪止め瓦」を葺いていない屋根で屋根雪がある状態での「雪下ろし作業」や「屋根に登っての点検作業」「修理作業」等は「大変危険なので基本的にお断りしています」。該当する案件については、降雪前に屋根の対応を済ませておくことをお勧めします。「雪止め瓦」には、枝葉が溜まるなどのデメリットもありますが、今一度、再考して頂くのも良いかと思います。