安全対策

2023年12月21日

先日より、知床半島での遊覧船の沈没事故について、連日ニュースが流れ、胸が痛みます。

僕たちの仕事は、高所作業という事で、常に危険と隣り合わせです。僕には、会社の宝である従業員を、安全に家族の元へ戻し「瓦葺き」という職業を、魅力的で誇りを持てるようにする責任があります。

事故が起これば従業員の家族や弊社はもちろん「施主様」「元請け様」にも迷惑が掛かります

4月27日は、朝の内、雨が残るが曇りという予報で、従業員の方には修理をお願いしたのですが、予報は大外れで、10時頃には大降りの雨。屋根に登る事はできませんでした。というのは、修理のような案件では、写真のような、キッチリとした足場を組むことは、予算的に無理です。ですので、修理をお願いした日は特に心配していました。工事を中止した現場の判断に、僕はとても感謝しました。

ルールを守る事は会社のステータスにも関わります

写真のように、雪止め瓦が入っていない現場では、特に危険です。その中でも黒い瓦は、濡れると特に滑りやすく危険。瓦を葺きながら「瓦桟木」に引っ掛ける金具を使用して「屋根上足場」を作ります。

屋根上足場は、材料などを仮置きするスペースでもあり、作業には欠かせません。

2021年1月11日付のブログ「冬の点検」でも紹介しています。

転ぶと部材に傷がついて、交換が必要になったりもします

昇降用のステージです。「安全対策」もありますが「作業効率」がぐんと上がります。仕事内容をよく勘案して発注したいです。

狭い所では、足場がないと施工できません

細部まで、効率的にしっかりと仕上げる事ができました。

隣の田んぼに配慮しました

葺き替え工事などの際には、どうしても、埃や細かい廃材が飛散します。写真のように、トラブルの予防のためには、防塵ネットも必要です。

現場は「会社の顔」です。見ている人も安心できる現場作りが大切ですね!

作業態度や設備なども見られているんです!

直接工事にかかる経費ではありませんが、事故やトラブルを未然に防ぎ、細部まで丁寧な施工を効率よく安全にできるので、コスト的にも十分見合っています。

米国の資料で申し訳ないのですが、死亡事故が発生しやすい危険な職業ランキングベスト20の内、建設・建築関連の職業が7つもランクインしており、「屋根葺き職」はその中で1位で、全体でも「きこり」「パイロット・フライトエンジニア」に続いて全体でも3位にランクインしているようです。

仕上がりと同じくらいルールの順守が大切です

地元の建築組合による「安全パトロール」での一コマです。法令で定められ、各メーカーさんや業界団体もパトロールなどを実施するなど、一丸となって、みんなが笑顔で帰宅できるよう取り組んでいます。

僕も、経営者としての自覚と責任を持って、頑張っていかなければと、今回のニュースを見て改めて思いました。

皆様のご協力と、理解をお願いします!